2020.03.03 03:07金多楼寿司みんなの町鮨@dancyu web。「葡吞」の女将・くまちゃんと、キュートな映画監督の旦那さん・熊坂出さんは七夕のような夫婦です。昼夜逆転のすれ違い生活、だけどおいしいごはんでつながっているからすれ違わない。三宿の町鮨「金多楼寿司」は、かつてにぎやかな商店街のあったこの町で、じつに半世紀です。大将は江戸前の古い仕事を継ぎながら、「墨烏賊にはロランジェの塩」とおっしゃるしなやかさ。かっこいいなぁ。「葡吞」といえばナチュラルワインですから、ナチュラルなシャンパーニュ&ワインを持ち込んでのお鮨、新しい世界です。雲丹のために生まれたようなペコリーノ(アブルッツォの白ワインのほう)を知ってしまいました。
2020.01.27 04:25鮨泉同い年の吞み友だちにして大学教授、建築が専門の岩城くんと町鮨です。20年以上前、江古田の極めて大衆的な酒場で出世頭(予定)といわれた彼もちゃんと教授になって、愛妻とは銀婚式、3人の子どもはみんな成人。でもなぜか、吞み始めると20代にタイムスリップです。板橋区に住む彼の町鮨は、なぜか神泉の「鮨泉」。町の調査で訪れた渋谷の元・花街で、偶然見つけて以来7年。大将の仕事を「クリエイション以上」と尊敬する教授は、そのお鮨を次世代の子どもたちに伝えるべく、家族と通っています。
2019.12.25 00:52佐渡 長三郎今回は初の地方編。新潟・佐渡島の町鮨「長三郎」です。日本酒ジャーナリストの藤田千恵子さんが、この町鮨のために新幹線ときに乗り、ジェットフォイルに乗り海を渡ってやって来る。よっぽど美味いお鮨?もちろん佐渡のブリもカニもアワビも待っているけれど、彼女を惹きつけるのはまた別の理由でした。
2019.07.05 10:32都立大学の町鮨「新田中」「みんなの町鮨」第六貫は、5年以上担当してくれている美容師さんと、都立大学駅の「すし処 新田中」。地元支持率98%(イカワ調べ)。こんなライブ会場みたいな熱気、メリーゴーラウンド状態でお客が入れ替わるお鮨屋です。食べ放題70分一本勝負。この店において、私は初めて(おなかが)「苦しい」と「楽しい」はイコールになるという体験をしました。そして、またしても新手の注文技が登場。第二貫では瀬尾幸子さんの「青いやつ全部」、西荻紳士の「真ん中の段全部」。第三貫ではハヤシコウさんの謎の合言葉「いってんご」。そして今回は・・・「どういうものが好きなの?」「コリコリです!」お鮨って自由でいいんだなぁ。ほんとに。
2019.03.22 05:38成増の町鮨「寿し勝」dancyu web子どもの頃、家族と行った町鮨に限りなく近いお店でした。友人一家4人と行った町鮨は、2歳と4歳の子どもたちが親戚の家に来たかのようにのびのびとしていて、お父さんお母さんもゆっくり、のびのび。小上がりっていう機能はみんなをハッピーにするようにできていたんですね。カウンターで食べるお鮨と、小上がりのお鮨とでは、楽しみが違います。なんでこんなに楽しいんだろう?って、なおちゃんは、ひとりの帰り道で考えてしまいましたよ。
2019.02.28 10:33オクシブの町鮨 dancyu webdancyu.jp「みんなの町鮨」第三貫。日本人初のイタリア人、というへんてこな肩書きを持つデザイナーのハヤシコウさんと、オクシブの町鮨に行ってきました。普段、日本のお米もお醤油も口にしないハヤシさんが、例外としてお鮨屋に行く理由は2つ。1つは、イタリアから来た友人の東京案内です。彼らの要望は決まって「スシとシブヤ」。だから二つをくっつけた、という……!(もう1つの理由は本文でどうぞ)
2019.01.19 04:04西荻窪の町鮨「にぎにぎ一」dancyu webdancyuのウェブサイトにて、昨年末から始まった新連載「みんなの町鮨」。第一貫は私の好きな町鮨を紹介しましたが、第二貫からは町のお鮨を愛する人々に、いよいよ私を連れてってもらいます。今回の案内人は、料理家の瀬尾幸子さん。ひとりでふらっと訪れる、西荻窪の立ち食い鮨「にぎにぎ一(いち)」です。瀬尾さんとの関係は本文を読んでいただくとして、実は、にぎにぎに連れてってもらったのは今回が2回目でした。数年前、私は瀬尾さんのご著書『これでいいのだ!瀬尾ごはん 台所まわりの哲学』(筑摩書房)を、編集者と3人4脚でつくっていました。瀬尾さんのお話を私が訊いて書き起こし、瀬尾さんが料理を作り、編集者がまとめていく。この作業をひたすら続けたある日の夕方、3人で「にぎにぎ...
2018.11.30 10:13「みんなの町鮨」始まりました。@web dancyu今日から、新しい連載が始まりました。タイトルは「みんなの町鮨」です。ローカルな、みんなが普通に暮らす町のお鮨屋の話を書きたいなと思って、構想5年。『昭和の店に惹かれる理由』(ミシマ社)のために昭和の店をパトロール中、商店街の昭和っぽいお鮨屋を見て、私の地元・秋田にあった町鮨のことを思い出しました。私が住む町は海の近くで、町鮨は日常だったんです。大人も子どもも決まった町鮨へ行く。ウイスキーがカッコよかった時代、お父さんはダルマをボトルキープしていて、子どもたちはテレビの欽ちゃんにゲラゲラ笑いながら好きなものを注文する。弟はうに、いくら、えびのリフレインで、私は筋子巻きと納豆巻きとしそ巻きでした。3ヵ月後の予約を楽しみに行くお鮨屋と、カーディガン引っ掛けて...