2022.05.21 04:31RED U-35 応援メッセージ「これからの料理人」RED U-35(RYORININ's EMERGING DREAM U-35)とは、35歳以下の料理人によるコンペティションです。今回から審査員長に狐野扶実子氏が就任し、新たな審査員団となったそうです。時代のスピーディな変化とともに、料理人の定義、在り方、自身の生き方もどんどん変わっています。その中で、この大会が待っている人物は「時代を切り開く食のクリエイター」。このスピリットを応援する一人として、メッセージを書きました。飲食業界では人材不足が深刻化していますが、飲食業は、人を喜ばせることができる仕事。食とは、人が人らしく生きるうえでの幸せの一つです。そういう誇りを持って働く大人たちがいる、という心強さを持って飲食の大海に飛び込んで欲しい。で、今の時...
2022.05.16 06:59受賞記念『シェフたちのコロナ禍』オンラインイベント開催これからも生きていく私たちは、あの出来事から何を受け取ることができるのだろう?今だから、『シェフたちのコロナ禍』を改めて検証します。5月28日(土)14時〜のオンラインイベント。この本が生まれた場所、文藝春秋本社から、担当編集者の鳥嶋七実さん、辻調グループ・メディアプロデューサーの小山伸二さんとお届けします。主催は、『変わらない店』(河出書房新社)で編集を担当してくれた田中優子さんの新事務所。通常のチケットのほか、小学生みたいなサイン(というかもはや記名)入の本書付きチケットもありますので、お好きな方がいらしたらぜひ。ご購入いただければ、リアルタイムでなくアーカイブでも1カ月視聴できますよ。お申し込みは、下記Peatixサイトより。『シェフたちのコロナ...
2022.05.15 11:08アクオリーナdancyu連載「東京で十年。」です。念願かなって、祐天寺のジェラテリア「アクオリーナ」を書ける日がやってまいりました。店主の茂垣稜介さんは、今ジェラート職人でありますが、料理、生ハム、チーズ、お菓子などいろんな道を歩いてきた人です。あっちこっちの角度からものを見る視点と、言葉のように数字を操れる知識と、それぞれの道で育まれた感性。それらをもってつくられるジェラートは、料理のような、アートのような、だけどジェラート。私が中学生の時、ある友達が「科学はロマンティックなんだよ」と教えてくれました。その言葉を思い出した「アクオリーナ」の十年。タイトルは「サイエンスと、ロマンスと」。
2022.05.14 03:28ポッドキャスト「Journey to the origin with Anne」出演女優・杏さんがパーソナリティを務める、Amazonオーディブルのポッドキャスト「Journey to the origin with Anne」に、2週連続で出演しました。前半は、あらゆるものの「起源」をテーマに、杏さんが選ぶ1冊の本のお話。後半は、その起源にまつわるゲストとの自由なおしゃべり。私は後半の「おしゃべり」担当です。日本酒の蔵人見習いを体験した佐渡島でのこと、尊敬する杜氏のこと、エッセイを書いたばかりだったクラフトビールや和紅茶のことなどをおしゃべりしました。アルコール以外の話をするって久しぶり。笑
2022.05.14 03:13一度は食べに行きたい名店の味『おとなの週末』のお仕事は、もしかしたら初めてかもしれません。一冊「街イタリアン」特集ですが、尊敬する編集者からのお声がけで、イタリアンの「一度は食べに行きたい名店の味」の3店を書いています。「ヴォーロ・コズィ」「オストゥ」「ロッツォシチリア」。すべて『シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録』(文藝春秋)にもご登場いただいたお店ですが、選んだのは私ではなく、じつは編集者です。お店が決まって、私に依頼が来た、という順番。このお店ならイカワさん、と考えてくれたということで、書き手としては冥利に尽きます。●●産の食材とか有名店で修業したシェフといったスペックではなく、修業して店を開いて10年以上。長い時間の先に拓ける味、レシピの行間にある深い味、...
2022.05.14 02:50文化放送「田村淳のニュースクラブ」出演ラジオ文化放送「田村淳のニュースクラブ」に出演しました。「今週のスゴイ人」というコーナータイトルにビクビクしていましたが、がんばってスゴイ人になってきました。『シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録』(文藝春秋)を軸に、飲食店が私たちにとってどんな存在なのか、改めて一緒に考えられる時間となりました。ありがとうございました。アーカイブがYouTube、ポッドキャストでもお聞きいただけます。
2022.04.19 05:36按田餃子dancyuの連載「東京で十年。」は、代々木上原「按田餃子」の十年。店主は料理家の按田優子さんと写真家の鈴木陽介さん、別にれっきとした本業を持つ二人です。取材は鈴木さんだけリモート参加でした。キラキラでふかふかのお座布団に鎮座するノートパソコン、画面にニコニコと現れた鈴木さんはまるでご本尊のようでありがたさ満開。おなか痛くなるほど笑いっぱなしの取材でしたけど、お二人はすべてがひたむきで、でもやっぱりなんかどこか可笑しみがあって。あの惚れ惚れするコピー『助けたい包みたい按田餃子でございます』の誕生秘話もそうでした。一つは本誌で読んでいただくとして、じつは原稿に書ききれなかったもう一つの秘話は、スーパーマーケットの歌。鈴木さんは下積み時代、買い物に行く度に...
2022.04.19 02:38瀬戸谷もみじの「和」紅茶『月刊日本橋』に連載中の、「食の源をたどれば」第16回は、静岡の和紅茶「瀬戸谷もみじ」です。かつて明治時代の日本では、欧米で人気の紅茶を輸出すべく、政府が緑茶からの生産転換を推奨していたそうです。けれど戦後に輸入自由化となり、海外製の紅茶が押し寄せて国産紅茶は誰も作らなくなっていきました。ただ、少数ながら情熱を持って紅茶をつくり続けている生産者も、いたのです。海外の技術を学びながら、ない機械は自分たちで手作りし、日本の紅茶を。日本人は海外のプロダクトを真似するのが得意ですが、いつの時代も「似たものを」ではなく「日本ならではの」ものに仕上げようとします。といっても名前やエッセンスだけ抜き取った強引な個性ではありません。いつだったか、イタリアで聞いた言葉を...
2022.03.11 08:05食生活ジャーナリスト大賞第6回 食生活ジャーナリスト大賞という、光栄な賞を受賞しました。2020年のコロナ禍、第一波に始めたnoteの連載「#何が正解なのかわからない」から、2021年に書籍化した『シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録』(文藝春秋)へ。その活動が評価されてのことでした。本書籍は「未経験のウイルスとの闘いの渦中に立たされた料理人たちの気持ちがリアルに伝わり、後世に残 る記録集となっている。」と講評していただいています。ありがとうございます。noteの連載を始めたのは、奇しくも11年前の今日、東日本大震災で「何もできなかった」記憶が原点です。シェフたちが被災地で炊き出しをしている話を聞きながら、無力感を覚えていました。コロナ禍になって再び「自分に何...
2022.03.08 09:15ビスポークdancyuの連載「東京で十年。」4月号は、東中野のガストロパブ「ビスポーク」です。ロンドンに留学経験のある元ミュージシャンのシェフ、野々下レイさんによる、「自分の郷愁がのっかった」イギリス料理。仕立て屋という名前の通り、メニューはあれど臨機応変、あなたのために仕立てる料理です。ちょうどロンドンオリンピックの年にオープンしましたが、当時の東中野、商店街やポレポレがある側「じゃないほう」は、カラオケスナックがぽつんぽつんとある寂しいエリア。オリンピックさえ追い風にならなかったそうですが、少しずつ、確実に、お客たちの胃袋と心を掴み「東中野の公民館」的存在となりました。10年後の冬季北京オリンピックは、テレビ画面を前に、フィギュアスケートやスキージャンプをみ...
2022.03.08 08:18パネッツァの「薪窯」で焼くイタリアパン月刊日本橋の連載、「食の源をたどれば」第15回は、茨城・つくばのイタリアパン工房「パネッツァ」。イタリアで修業した職人による、イタリア専門の、それも薪窯で焼くパンです。職人の角谷聡さんは、イタリアでもパンの街といわれる、ラツィオ州ジェンツァーノ・ディ・ローマで、伝統的なパンを学んできました。日本ではなかなかお目にかかれない、塩なしのトスカーナパンも素晴らしい迫力です。