Ristorante Hideki Nakagawa/あまから手帖

『あまから手帖』は神戸特集。私は「Ristorante Hideki Nakagawa」を書きました。

シェフの中川英樹さんは『イタリアに行ってコックになる』(2003年刊行)のイタリア現地取材で出会った料理人。当時の彼はピエモンテ州アルバの「エノクラブ」という伝統料理店で修業中でした。

いきなり日本から「取材させてほしい。本になるとか、先のことはわかりません」という国際電話をかけてきた、見知らぬ日本人を信用してくれて、ここからイタリアでの取材が始まったんです。

中川さんはその後、イタリアの様々な土地で学び、イスラエルでお抱え料理人、京都でオーナーシェフ、再びイタリアに戻って美しいヴィッラのシェフとなり、永住するつもりが、家族ができて東京へ。そして昨年、神戸へ。

「中川さんの料理のファン」という元同僚をオーナーに、自らの名を冠したリストランテを開きました。

私は2015年に、『イタリアに行ってコックになる』で取材した料理人の10年後を追うノンフィクション、『シェフを「つづける」ということ』を上梓しています。

もちろん中川さんも登場しますが、今回の記事は、さらにその続きを書かせてもらった気持ちです。