「オステリア・デッロ・スクード」料理通信5/6発売

ちょっと連載の自己紹介を。

『料理通信』は2006年の創刊。「新米オーナーズストーリー」は1号からつづく連載で、第128回を迎えました。名の通り、独立したてほやほやの料理人やサービスなど、新米オーナーの店づくりです。

自己資金や借入など、店主としては公表したくないだろう金額も店舗図面も掲載していますが、 本文では、ノウハウというより「店づくりの芯」みたいなものを書いています。
なぜかというと、厨房機器はこうで家具はこうして、という具体的なことをいくら真似ても 「芯」がなければ、この東京では淘汰されてしまうからです。

編集者も私も、毎月あらゆるお店に足を運んで「芯」のある1軒を探し出します。

今、なぜこのお店を取り上げたいのか。このお店の「芯」は何なのか?

そう自分たちに問いながら、無数の新店から探し出した1軒。なので 連載は12年になりますが、初期に登場してくれたお店も長くつづいているところが多いんです。

さて、今月号。

きっとみなさん、待っていましたね。そしてみなさん、愛が特濃です。
『料理通信』6月号「新米オーナーズ・ストーリー」は、四ッ谷「Osteria dello Scudo(オステリア・デッロ・スクード)」
濃い愛を受けているのは小池教之シェフと相棒、その料理と新しい店。
広尾「インカント」で10年、イタリア郷土料理を堀って磨いて求め続けてきた彼すが開いた店。私は「小池イタリア研究室」と呼ぶことにしました。

「イタリアを伝えたいわけじゃない、ただ、イタリアを感じてほしい」

それはそれはロマンティックな研究者です。