これでホントに最後の校正確認、原宿「重よし」さん。
『変わらない店 僕らが尊敬する昭和 東京編』では第一章です。
修正点をいち早く郵送してくださったのですが、料理に関するデリケートな部分だったので、絶対間違いの無いよう会って確認しようと「重よし」さんのお盆休み明けを待ちました。
すると、原稿の確認だけだったはずが、本文に登場するすっぽんのスープと枝豆のすり流しを出してくださったんです。
「まあ、食べてみて」
私は食事に来た際にすっぽんのスープはいただいていましたが、原稿を書いてから味わうとまた訴えてくるものがある。枝豆のすり流しは、水だけでなぜこれほど豆の旨味を引き出せるのか、ちょっとショックなほどでした。
この店を尊敬している「ゴロシタ.」長谷川慎シェフの衝撃を、私も追体験したというわけです。
ご主人の佐藤憲三さんは、知的で、ちょっとやんちゃで、色気のあるかたです。
東京オリンピック以降、昭和がぐんぐん勢いをつけていった時代に大人だった人の匂いというか。異質であることをためらわない強さ、だからと言って自分と違うものを切り捨てない懐の深さ。
お店が入っている建物、コープ・オリンピアは、その時代や人の象徴のように思えるんですよね。
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