著者の佐藤礼子さんは料理家なので再現可能に考え抜かれたお菓子のレシピもあるのですが、それ以上に圧倒的な、修道院とお菓子を巡る物語です。
信仰の閉ざされた世界と中世の歴史、それをお菓子が紐解くという破壊力。
薔薇の名前みたいなミステリーを読み解くように、ぐいぐい惹き込まれました。
写真もまたもう一つの言語で語るような、こちらを見据える美しさ。目を逸せないのです。
お菓子の佇まい、装丁も。
本という物体っていいなと、改めて思いました。
ぜひ手にとって、指でページをめくって味わってもらいたいなぁ。
読書感想文を、クロワッサンで書いています。
#イタリアの修道院菓子 #誠文堂新光社 #佐藤礼子
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