イタリアで修業中のコックたちは、誰だって料理を学びたいと思って来ているはずですが、学び方はさまざまです。
仕事中は働くけれど、休憩時間は休憩だからとゲームに没頭する人。
休憩中もイタリア語を覚えようとラジオを聴いたり、店のイタリア人にとにかく話しかける人。
机に向かって料理やワインの勉強をする人。
さまざまですが、日本人の傾向としてよく聞こえてきたのは、店の中、もっと言えばテーブルの上のことばかり見るということでした。
限りある滞在期間に効率よく学ぼうと思えば、集中したくもなりますよね。
でも自分の生まれ育った場所ではない、よその料理を学ぶには、その土地を知り人を知らないことには始まらない。
『イタリア好き』のフィクション連載「クオーコ・ジャポネーゼ」は第7回。
今回のテーマは「リストランテの外」です。ワインを試飲してメモを取ろうとする「僕」に、醸造家は「ノートを閉じなさい」と言いました。
※『イタリア好き』は、イタリア関係の飲食店や食材店、酒販店に置かれているフリーマガジンです。見かけたらぜひお手に取ってみてください。
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