2024.11.14 10:08マンマのパスタ/クオーコ・ジャポネーゼイタリアのマンマというと、やっぱり思い出す映画「グランブルー」。enzoのマンマの白くてもりもりのパスタ(ペペロンチーノ説あり)。映画の公開から30年以上が経つけれど、イタリアのマンマはやっぱり太陽のごとき絶対の存在なんですね。今日もパワフルで明るく、美しく!私の連載「クオーコ・ジャポネーゼ」のテーマも「マンマのパスタ」です。
2024.08.08 13:21小説「クオーコ・ジャポネーゼ」第8回イタリアで修業中のコックたちがびっくりすることの一つに、日本と違う、長い夏休みがあります。修業先のリストランテはもちろん、街のバールも床屋も精肉店も、みんな店のシャッターをおろしてバカンスに行ってしまう。1分1秒でも学びたい日本人コックは、バカンスでも絶賛営業中のリゾートへ行くことになります。『イタリア好き』のフィクション連載「クオーコ・ジャポネーゼ」は第8回。物語の主人公である「僕」もまた、北の修業先から、南のリゾート地へ。人の気質もルールも違う場所にきて、日本人コックの選択はまたしても、おおむね3つの方向に分かれます。①北よりあったかくて人間的!と大好きになるか。②ルーズで自分勝手!と馴染めないか。③「違い」に戸惑い葛藤してしまうか。「僕」は南で初...
2024.05.07 01:10クオーコ・ジャポネーゼ °7イタリアで修業中のコックたちは、誰だって料理を学びたいと思って来ているはずですが、学び方はさまざまです。仕事中は働くけれど、休憩時間は休憩だからとゲームに没頭する人。休憩中もイタリア語を覚えようとラジオを聴いたり、店のイタリア人にとにかく話しかける人。机に向かって料理やワインの勉強をする人。さまざまですが、日本人の傾向としてよく聞こえてきたのは、店の中、もっと言えばテーブルの上のことばかり見るということでした。限りある滞在期間に効率よく学ぼうと思えば、集中したくもなりますよね。でも自分の生まれ育った場所ではない、よその料理を学ぶには、その土地を知り人を知らないことには始まらない。『イタリア好き』のフィクション連載「クオーコ・ジャポネーゼ」は第7回。今回...
2024.02.04 09:32クオーコ・ジャポネーゼ °6「イタリア好き」最新号が出ましたよ!焼いたパンにオリーヴオイル、最高ですね😌フィクション連載「クオーコ・ジャポネーゼ」は第6回になりました。タイトルは「渡り鳥、留まる鳥」です。かつてイタリア中に修業中の日本人コックが溢れていた時代、彼らは春夏秋冬の食材を追い求め、産地とリストランテを巡っていました。イタリア人の中にはそれを、いいところだけつまみ食いする渡り鳥、と揶揄する人もいたくらいです。でも、渡り鳥には渡り鳥の事情がある。何より、全体を見なくちゃわからないこともある。その一方で、留まることでしか見えない境地があることもまた事実。広く俯瞰するか、深く掘り下げるか?どっちがいいの?って、かつて若い料理人に聞かれて、答えられなかったことがあります。どっち...
2023.11.03 08:43クオーコ・ジャポネーゼ 5°初のフィクションもの連載「クオーコ・ジャポネーゼ」も第5回。今回はドルチェがテーマです。舞台となっている2000年代初頭、イタリアで修業する日本人コックは、初めての店で、まずはドルチェの担当になるのがパターンでした。料理志望のコックは「料理を学びたいのに」とがっかりする。一方で菓子専門のパティシエは「料理人は菓子も作れる、なんて思い上がりだ」と言う。実際に取材で聞いた、そんな声からこの物語は生まれました。
2023.08.28 02:14クオーコ・ジャポネーゼ 4°われらが『イタリア好き』の最新号は、修道院の世界。修道院のワインやお菓子、おいしいんですよね。なんでだろう?って思っていました。多幸感あふれる表紙からしてきゅんきゅんします。そんなそんな今号で、連載小説「クォーコ・ジャポネーゼ」はvol.4。日本人コックの「僕」は、秋に旬を迎える白トリュフの産地、ピエモンテで修業先を探そうとしますが、なかなかうまくいかない。日本人コックの誰もが、同じ発想で殺到しているからです。行き詰まり、でもあきらめきれずに突撃訪問の直談判を決めた僕に、出会いがありました。くわしくは本誌をどうぞ。
2023.05.04 00:00連載小説「クオーコ・ジャポネーゼ」3°特集が大理石ですか!なんとニッチな!でもイタリア好きならわかる、バールやピッツェリアのバンコではお決まりの大理石。大理石といえばトスカーナのカッラーラ、その大理石が作る味・ラルド。連載小説は第3回で、タイトルの意味が明かされます。
2023.02.02 13:15『イタリア好き』小説、第2回「移籍」『イタリア好き』の連載小説「クオーコ・ジャポネーゼ」は、イタリアで修業する日本人コックのお話。第2回、ミラノの老舗で、彼は働くことができたのか?