イルリコッターロ/僕らの新しいローカリズム

「僕はリコッタをつくりたいから、チーズをつくるんです」

おもしろいことをいう人だなぁと思った。

なぜならリコッタとは、主役のチーズをつくる際に出るホエー(乳清)をricotta(再加熱)してつくられる副産物。いわば“おまけ”のほうを、彼は主役に据えているのだから。

でも、そういえば工房の名はIl Rcottaro=リコッタをつくる人、だ。

(本文より抜粋)


なぜ、リコッタチーズなのだろう?

チーズ職人・竹内雄一郎さんの言葉を紐解いていくと、歴史、民俗、郷土、自然、環境といった広い視野をもった彼の答えが「リコッタ」であり、心が「今、ここ」を指したのだと感じます。

たったひとりの工房ですが、竹内さんのチーズは日本全国のファンに届いています。