ブンカ堂

連載・新米オーナーズストーリーは、いわゆるセンベロの町・立石の「ブンカ堂」です。

オーナーの西村さんは立石生まれの立石育ち。「この町に無いものがよそにあるなら出たんだろうけど」、結局、出なかった。それは彼に必要なものが、この町に全部あったということです。

キャップを浅く被ったおじさんが昼からお酒を呑むのがあたりまえの町で、西村さんはニコニコと、自分の祖父くらいのお客さんも、若い世代のお客さんもふわっと迎えます。

みんなが同じように許される。

「1000円で2時間いる人」だって許される。なぜなら「僕があくせくしなくて済むからです」。

「これ無理」とか、「許せない」のほうが多く聞こえる時代にあって、許すやさしさが受け継がれているお店です。