2020.05.30 04:16コロナ禍を名店主たちはどう生きるか『週刊文春』モノクログラビア8ページ。井川直子のnoteでの連載「#何が正解なのかわからない」から7を再編集した特集「コロナ禍を名店主たちはどう生きるか」。自ら執筆しました。ちょうどというか、黒川検事長の接待賭け麻雀で文春砲が炸裂したこの号。この国の、内閣や検察の最高位にいる人たちのごたごたと、小さな飲食店店主たちのひたむきさの対比が、図らずもくっきりと浮かび上がる号になっています。
2020.05.19 04:02酔香連載・東京で十年。は、押上の日本酒バー「酔香」。10年前、古い木造の元酒屋という物件に惹かれて、スカイツリーも建設中の真っ暗な押上に引っ越した夫妻。夫で店主の菅原雅信さんは、元雑誌編集長です。50歳から、人生をもう一回。今も淡々と、要請通り15時からお店を開けています。私はこの連載だけ、毎回テーマソングを決めていまして、今回はスターダスト☆レビュー「ちょうどいい幸せ」です。
2020.05.19 03:43コジコメ連載・新米オーナーズストーリーは、イタリア料理店「コジコメ」です。取材店を決める前に、ロケハンといって普通のお客として食べに行くのですが、3月下旬のこの店は満席でした。東京のレストランから客足が遠のくなか、まだ開店して1年に満たないお店なのに!と驚きました。しかしそのわずか数日後、「コジコメ」は自らお客に電話してキャンセルをお願いし、休業に入りました。決断は、感染拡大防止のためにほかなりません。約1カ月の休業。そして5月からは客数を絞って、時間を短縮しての縮小営業で再開。どの飲食店にとっても厳しい状況ですが、実績のない新しい店にはひときわ不安な1カ月だったと思います。でも、本誌の原稿を読んでみてください。人の心の機微をすくい取る井村シェフ、このごきげん...
2020.05.14 09:02珈琲豆を挽く 2020.4.11珈琲豆を挽く 原稿を書いているとつい、寒い暑いにトイレなど、人間活動の基本まで我慢してしまう。お腹が空いて、そこにみかんがあったとしても〝皮をむく〟ことに気を散らしたくなくて、耐えるほうを選んでしまう。 だいたい根が面倒くさがり屋なのだ。起きてから寝るまで、小さな机と椅子に座りっぱなしでも全然苦じゃない。家でエコノミークラス症候群になりそうだなぁ、なんて一応気にしつつ、10時間でフィンランドに着いたとか、12時間でもうイタリアだ、などと妄想して喜んでいる。ちなみにスマートフォンによると、昨日の歩数は17歩だった。 前置きが長くなったが、こんな私でも珈琲だけは別人になる。飲みたくなったら一秒も待たずにすっくと立ち上がり、えんじ色のハンドル式ミルで豆をゴロ...
2020.05.04 06:05noteの活動が紹介されました#何が正解なのかわからない をテーマに、飲食店店主たち「それぞれの」「今日の」答を拾い集めていくnoteの活動が、pen onlineで紹介されました。突き動かされて始めた連載、さざ波を立てられているのならうれしいです。
2020.05.02 06:25永楽食堂長くつづく店には、やさしさがある。でも、やさしさの性格はそれぞれに違う。そんな視点から始まった連載。Vol.3は、私が帰省すると必ず立ち寄る、秋田の実家のような酒場、永楽食堂です。食堂だけに、定食もあるけれど、深夜まで熱狂する酒場でもあります。昭和の店は「平等」を好みますが、私はこの店ほど真にそれを感じたことはありません。長靴のおじいさんとニット帽の若者が、お酒を酌み交わすピースフルな光景。秋田のいいところが100%濃縮されている、宝のような酒場です。永楽食堂のやさしさは、「包む」。さて、私たちは何に包まれているのでしょうか。