北島亭

dancyu30周年記念号。
連載「東京で十年。」もスペシャルエディションで「東京で三十年。」第2弾です。

今回は「北島亭」。厨房から轟くシェフのカミナリは有名な話だったので、ここ3年でいちばん緊張して臨みました。

ですが、なんと!

そこには円熟極まってニコニコと、しかし未だ未熟な若者のように、湧き上がる夢を今も持ち続ける北島シェフがいました。

「もっと、もっと」料理がうまくなりたい。

その原点は、担任教師が探してきた飲食店の職。

「なんの、それ?」

「飲食店ったい」

ここで人生が決まった、この言葉が好きです。

好きで選んだ仕事でも続けられないことだってあるのに、この強さ、一途さはなんなんだろう?