カルチャー誌『Pen』による「 クリエイター・アワード」は、今年の顔ともいえる、1年で最も輝いたクリエイターたちに贈られる賞。
第6回を迎えた今年は、演劇・歌舞伎、映画、デザイン、音楽、建築、漫画、アニメーション、ファッション、広告、そして食など多岐にわたる表現世界の中から、編集部選考の6組+各分野の推薦人による特別賞10組、計16組のクリエイターが選ばれました。
私は「食」における特別賞の推薦人として、「Villa AiDA(ヴィラ アイーダ)」のシェフとマダム、小林寛司さんと有巳さんを選出しています。
自分たちが生きている土地、というアイデンティティを持つレストラン。2022年の今、ようやく開花したローカル・ガストロノミーの序章は、このふたりから始まったと思っています。
彼らはまた自分たちの店の20周年記念に、地方に散らばっている気鋭の料理人たちを集めた『MY WAY EXPO2019』を実現して、地方の料理人同士だけでなく、彼らとマスコミもつなげてくれました。
選評でも「ようやく時代が彼らに追いついた」と語っていますが、本当に、人より遠くの場所が見える人なんだなと思います。
でも本来、まだ誰も知らない場所を見せ、輝こうとしている才能に光をあてるのは、私も含めたマスコミの仕事なんですよね。
小林さん夫妻は、マスコミも誰も見つけようとしないから、彼らが輝ける舞台を自分たちで用意してしまった。なんだか申し訳ないし、私も襟を正さないといけないな、と思いました。
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