東京で十年。と、四十五年。

毎年恒例?になりつつある、dancyu連載「東京で十年。」のスペシャル・エディション3ページ。

2022年は2号連続のスペシャルで、その第1弾は「東京で十年。と、四十五年。」の親子鷹です。

息子のスペイン料理店「サル イ アモール」は、東京で十年。

父の「エル カルテリャーノ」は、東京で四十五年。

父の店は、日本人がまだほとんどスペイン料理を知らなかった1977年に創業して、日本人の口に「合わせない」店を続けてきました。

「日本人はがんばり屋だけど、人に合わせることをがんばる。それで偽物になるなら、そのがんばりは間違っています」

まるで「王様は裸だ」と言うようなまっさらな言葉は、どんな仕事をする人にも響きます。

息子は同じスペイン料理店でも、個人店の父とは違う「より広く、よりスペイン料理が浸透する」道を選びました。

小さい店であることに誇りを持つ父と、大きな展開を使命と考える息子。

道は違うんですけど、なんだかそっくりなんですよね。