新連載「女将のいる場所」@おとなの週末

雑誌『おとなの週末』4月(5月号)から、隔月で新連載「女将のいる場所」が始りました。

かつて別の雑誌で連載していた「地球は女将で回ってる」と同じチームで、写真家は大森克己さん、編集は中川節子さん。

第1回は、浅草「水口食堂」です。

今回、私は物語でなく「プロフィール」を書こうとしています。

書籍『変わらない店』(河出書房新社)で、お店と店主のやや長いプロフィールを書いて、そのおもしろさに目覚めました。

私はレシピにも文学があると思っていますが、プロフィールにもある。

ちょっとしゃっちょこばって言うと、プロフィール文学。あるならば書いてみたい、と思ったわけです。


「女将のいる場所」は、写真も1点、文章もタイトなハコ組です。

淡々と描く文章(プロフィールなので)、そこに私の思想や感情はありませんが、視座は持っています。


ややもすると昭和の遺産的に語られる「女将」。でもジェンダーという言葉が生まれたこの時代に、あえての、あらためての「女将」です。

私はなぜそこに惹かれるのか。訊き手の私に答えはありません。でも彼女たちのいる場所は、何かが違う、という気配はわかります。

それはなぜなんだろう? 女将ってなんだろう?

そんな問いを持ちながら、やはり答えはないけれど、大森さんの写真と井川の文から想像をめぐらせてもらえたらいいな、と思います。

これからどうぞよろしくお願いします。