vol.4 目次から何が見えるか。

順番を、「僕ら」の目線でシャッフルしよう! と決めて、目次づくりが始まりました。
でも単純に「フランス料理」「イタリア料理」などと並べてみても全然ピンときません。
なぜ? そうだ今の東京は、そんな大雑把では伝わらないほど多様化、というより個性化しているんだと、改めて感じました。

たとえばフランス料理店と言ったって「レストラン」も「ビストロ」もあるし、「レストラン」の中にもグランメゾンから夫婦の小さな店もある。なんてことは、みんなとっくに知っています。
でも今の東京には、「しっかりしたフランス料理の技術を用いていながら、居酒屋の顔をしている」ようなお店もある。

スペイン料理だって「バル」と「レストラン」だけじゃない、その中間にあたる「メソン」なる分野も現れています。居酒屋でもなく、おばんざいだけど牡蠣に特化している酒場とか、日本料理というよりも野菜料理のほうがしっくりくるお店とか。

ワインバーなどはすでに、フランスやイタリアといった国別のほか、ナチュラルワインという新しい考え方によるボーダレスな地図が生まれています。さらにはそこに日本酒やクラフトビール、焙煎職人によるコーヒーなどが混ざって、ジャンルもボーダレス、しかし「ナチュラル」や「クラフト」という思想でつながる店が増えています。

そういったジャンルだけでなく、「料理人」と「サービスマン」では目線が違います。

さて、これら個性だらけの店や人を、どこまでわかりやすく、どう分けるか?

正確に分けようと思えばどこまでも細分化され、結局一店一店が違ってしまって「流れ」になりません。

うんうん熱を出しながら考えた、目次になりました。
考えてみたら、そもそも、そんなふうに今の東京を面白くしている「僕ら」にお願いしているのです。
本書ではぜひ目次も見てみてください。東京の食の世界がいかに色とりどりか、気づいてもらえれば小さくガッツポーズです。