vol.16 閉店したお店。

「フロリレージュ」川手寛康シェフが尊敬する、調布「スリジェ」は、今年三月に閉店しました。
オーナーパティシエの原光雄さんはお元気です。ただ、取材時から「体が動かなくなったらお店を閉めます」と言っていました。

出発点は和菓子職人だった原さんは、当時修業していた店の誰よりも、洋菓子職人の友人よりも手先が器用だった。
だから原さんのケーキは、儚さを感じさせるほど繊細。でも凛とした、なんというか気品があるのです。
お弟子さんたちもそれを引き継いでいらっしゃる。彼ら曰く「今、よそではしない仕事、学べないこと」がこの店にはありました。

私たちの取材時、原さんはデコレーションをその場でやって見せてくれました。
本誌でも書籍でも掲載しないオフショット、ちらっと公開。
本書では、閉店したお店も掲載いたします。
もうお店に行くことはできないけれど、「今、よそではしない仕事、学べないこと」が、本書では生きつづけます。