西荻窪の町鮨「にぎにぎ一」dancyu web

dancyuのウェブサイトにて、昨年末から始まった新連載「みんなの町鮨」。

第一貫は私の好きな町鮨を紹介しましたが、第二貫からは町のお鮨を愛する人々に、いよいよ私を連れてってもらいます。

今回の案内人は、料理家の瀬尾幸子さん。

ひとりでふらっと訪れる、西荻窪の立ち食い鮨「にぎにぎ一(いち)」です。

瀬尾さんとの関係は本文を読んでいただくとして、実は、にぎにぎに連れてってもらったのは今回が2回目でした。

数年前、私は瀬尾さんのご著書『これでいいのだ!瀬尾ごはん 台所まわりの哲学』(筑摩書房)を、編集者と3人4脚でつくっていました。瀬尾さんのお話を私が訊いて書き起こし、瀬尾さんが料理を作り、編集者がまとめていく。

この作業をひたすら続けたある日の夕方、3人で「にぎにぎ一」に繰り出したわけです。

チームでトンネルを歩いて、あっちでもなくこっちでもないと時々迷って、おーいこっちだぞーと光が見えてきた時のビールと帆立貝の味。大げさでなく人生のご褒美だと思いました。

近所にこういうお店がある幸せを、西荻のみなさんは自覚して満喫しています。