フクモリ

連載「東京で十年。」、第60回を迎えました。ちょうど5年、まだまだ10年の半分ですね。

今回は東東京・馬喰町の「フクモリ」です。

2009年は、東京R不動産が東京の東側に着目し、盛り上げていた頃。アートな人々を中心に、彼らの事務所やギャラリーの移転も始まっていました。

あとは、彼らのスタイルに合う新しい飲食店を待つばかり、という状況でした。

同じ年の秋、私は東京R不動産の代表、馬場正尊さんに取材をしていて、「人が集まるレストランができて、はじめて街はテイクオフする」という言葉に深く頷きました。

馬喰町のカフェであり、ダイニングであり、夜は暗かった問屋街へ人を集める蛍になった「フクモリ」は、街をテイクオフさせた一軒です。