2019.08.23 04:16おやつ吞み発売中のBRUTUS「ますます!おいしい酒場」号で、おやつ吞みについてうっとりと語っています。午後三時、ランチでもハッピーアワーでもない、宙ぶらりんな時間に呑む大人のおやつ。お休みの日、特別な予定なんかなくても、掃除が押して何もできなくても、それさえあれば人生上々です。毎日じゃいけませんよ、休日だからいいんです。何年か前から勝手に提唱していたのですが、この度、「BRUTUS」さんが思う存分叫んでいいよと言ってくださり、遠慮なく。あーすっきり、ありがとうございました。みなさんもどうぞ、おやつ吞みのしあわせを。追記:記事をお読みいただけるようになりました。こちらからどうぞ→BRUTUS WEB
2019.08.14 01:49トラットリア ケ・パッキア麻布十番に「トラットリア ケ・パッキア」が開店した10年前、もう何年も営業しているかのようなリズム感に驚きました。うん、あれはリズムとしか言いようがない感じ。詰め込んだテーブル席に、さらにギュギュッとなって座る人々。高い天井に響く声。たっぷり盛られたパスタがテーブルにドンと現れて、わぁっと歓声が上がる、という場面が5分に1回くらい繰り広げられます。気分が良くて楽しくて、お客はどんどん高揚し、手のひらでコロコロ転がるわけです。これは、岡村光晃シェフ率いる厨房と、ソムリエの小田誠さん率いるホールの見事なパス回しによるもの。今回のdancyu「東京で十年。」の取材で、彼らが「ヴィノ ヒラタ」や「ピアット スズキ」時代からのチームだと訊いて腑に落ちました。そし...
2019.08.13 08:58Villa Aida今月は、連載のほかにも特集で1本。「ヴィラ アイーダ “畑からつくる” 野菜料理の可能性」。和歌山で20年、小林寛司シェフの「今」を書いています。2006年に初めて取材してから、シェフのお料理は有機的に、どんどん変化して「表現」になっていきました。単に皿の上の問題でなく、シェフ自身の思考、生き方、感じ方、そういう変化です。私が見てきたのは20年のうち13年ですが、これだけの変貌に立ち合えた書き手として、伝えられることに感謝です。彼がリストランテを始めた当時、地方は気が遠くなるほどマイノリティで、大多数が大都市(東京あるいは大阪)を向いていました。でも、たぶん海外で修業経験のある料理人には、実現できなくても地方への小さな尊敬の芽はあったはずです。その芽を...
2019.08.09 03:04エッセイ「人生の微粒子」「人生の微粒子」というエッセイを書きました。文藝春秋の、『文學界』という、考えればふるえるような媒体だったので、いっそ考えないことにしたのはいいものの、何もこんなにもあほな中三時代の過去を大公開しなくても……。掲載誌が届いて、表紙に躍る作家の方々のお名前を見たりして、遅れてやってきた激しい動揺。えーん、あほ過ぎる。