dancyuの連載「東京で十年。」は、代々木上原「按田餃子」の十年。
店主は料理家の按田優子さんと写真家の鈴木陽介さん、別にれっきとした本業を持つ二人です。
取材は鈴木さんだけリモート参加でした。キラキラでふかふかのお座布団に鎮座するノートパソコン、画面にニコニコと現れた鈴木さんはまるでご本尊のようでありがたさ満開。
おなか痛くなるほど笑いっぱなしの取材でしたけど、お二人はすべてがひたむきで、でもやっぱりなんかどこか可笑しみがあって。
あの惚れ惚れするコピー『助けたい包みたい按田餃子でございます』の誕生秘話もそうでした。
一つは本誌で読んでいただくとして、じつは原稿に書ききれなかったもう一つの秘話は、スーパーマーケットの歌。
鈴木さんは下積み時代、買い物に行く度に流れてくる『助け〜られたり 助けたり〜』のフレーズが、やけに心に沁みていたのだそうです。
原稿を書く時に聴いてみたら、笑っちゃうんだけど、不意打ちでじーんとしてしまった。なぜだろう。
「按田餃子」は、鈴木さんの感じる力と、按田さんの包みこむ力でできていました。
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