フォカッチェリア アルタムーラ dancyu 東京で十年。

封筒を開けたら海苔の香りが漂ってきそうだった今月のdancyu。

おにぎりは、私が握ると丸になり、弟が握ると球になった。夫も球。

サンプル2名ながら、男子はなぜボールなのか、というのが長年の疑問です。

昔の大河ドラマで、新潟が舞台の時に白むすびがやはり球。お米の産地だけに、白い球がやたらおいしそうで、おにぎりのおいしさが戦力に貢献したんだろうなと真面目に思います。


で、今月号の「東京で十年。」は「Focacceria ALTAMURA(フォカッチェリア アルタムーラ)」。イタリアで「パンの街」と呼ばれるアルタムーラで修業した職人、山本誠さんのお店です。

フォカッチャ専門店というニッチな土壌で、十年。

店でお客を待つのでなく、「いつでも店を飛び出して、お客のいる場所へ行ける」という逆転発想からつくった店は、10坪で1人の最小単位になりました。

トライ&エラーもじゃんじゃんしたけれど、その度に「もともと、自分は何をしたかったんだっけ?」という原点に立ち返る。すると、自ずと答えは導かれるようです。

山本さんは「飽きっぽい自分が、この人生は飽きずに毎日ウキウキしている」と語っています。お店でも仕事でも、「長くつづける」には、「好き、を仕事にする」とよく聞くし、私も書いてきましたが、それは「飽きないことを仕事にする」と同義かもしれません。