2019.05.21 09:20初版完売&(小さいけど)重版出来。本日、初版分が完売しました。発売前は、全部売り切れるのか不安しかありませんでした。赤字の不安もそうですが、それより100倍、世の中に見向きもされなかったらどうしようという不安です。意味も意義もないものだったらどうしよう。お母さんに傷をつけることになったらどうしよう。でも、思った以上に受け入れてもらえてよかった。それがいちばん、うれしいです。この本を受け入れてくれたみなさん、ありがとうございます。そして初版の少なさから遠慮がちだったみなさん、1週間後にはたくさん刷り上がりますので、どうぞ遠慮なくご注文ください。
2019.05.18 10:35三鷹台の町鮨「天寿し」「みんなの町鮨」第五貫は、元「三鷹バル」店主、一瀬智久さんとご一緒した三鷹台の町鮨です。御年71歳の大将も、心遣いのつまみもお鮨も、気持ちのいいのなんのって!13年前、三鷹台の新参者だった一瀬さんは、ここでこうして町に馴染んできたんだなとわかりました。町の大先輩たちに可愛がられて、お鮨屋の大将も常連たちもバルへ行き、その逆も。ちなみに私はわざわざ井の頭線に乗って、4回も行ってしまいました。
2019.05.18 03:35不肖の娘でも 2019.5.11 先の4月、母についての本を出版した。タイトルは『不肖の娘でも』。離れて暮らし、介護ができない不肖の娘。それでも私はあなたの娘でありたい、という私の祈りの言葉である。 自費出版で少部数だけ作り、私のホームページや置いてくれる書店でささやかに売っている。 発売から二週間。続々と感想が寄せられているのだが、そこには決まってこう書いてある。〝私も不肖の娘(息子)です〟「故郷に病気の親を残し、罪悪感から、逃げるように連絡が滞っていました」「長男なのに家業を継がず、母にひとり暮らしをさせて好きな仕事をしている。後ろめたさがいつもあります」「近くに住んではいるけれど、今の家族のことに精一杯で滅多に会うことはありません」 普段は東京の人気店で...
2019.05.17 00:40新・日本のイタリアンBRUTUSでのイタリアン特集は、じつに14年ぶりだそうです。前回2005年の表紙は赤いギンガムチェックだったから、本当に日本のイタリアン、変わったなぁ。と実感した素敵な表紙。私は念願の、というか悲願の企画を二つ、成就させてもらいました。一つ目は、イタリアで10年以上修業した料理人の「今」。私が『イタリアに行ってコックになる』の取材をしていた2003年、日本人コックたちの修業年数はだいたい、3年でも長いほうでした。それが5年になり、それ以上になり、ついに10年。もちろん、長ければいいってことじゃありません。知りたいのは、日本人コックの修業が長期化した、その背景に何があったのか。そして彼らは日本に何を持ち帰ったのか?ということです。二つ目は、沖縄のイタリ...
2019.05.02 00:50フクモリ連載「東京で十年。」、第60回を迎えました。ちょうど5年、まだまだ10年の半分ですね。今回は東東京・馬喰町の「フクモリ」です。2009年は、東京R不動産が東京の東側に着目し、盛り上げていた頃。アートな人々を中心に、彼らの事務所やギャラリーの移転も始まっていました。あとは、彼らのスタイルに合う新しい飲食店を待つばかり、という状況でした。同じ年の秋、私は東京R不動産の代表、馬場正尊さんに取材をしていて、「人が集まるレストランができて、はじめて街はテイクオフする」という言葉に深く頷きました。馬喰町のカフェであり、ダイニングであり、夜は暗かった問屋街へ人を集める蛍になった「フクモリ」は、街をテイクオフさせた一軒です。