2018.09.22 04:49変わらない店 2018.9.15 もう間もなく、9月25日に新刊が発売される。春からずっとかかりきりだったので、恐縮しつつもちょっと語らせてもらおうと思う。 タイトルは「変わらない店 僕らが尊敬する昭和 東京編」(河出書房新社)。月刊誌の連載をまとめたものだが、そもそもこの連載は、昨年上梓した『昭和の店に惹かれる理由』(ミシマ社)のスピンオフ企画として始まった。『昭和の店に…』が私の目線で描いているのに対して、連載では現場のシェフやソムリエ、酒場店主、コーヒー店主たちの尊敬する昭和の店を、当事者の視点で語ってみようという趣向。登場してくれた「僕ら」は1970年以降生まれ、今まさに旬の、東京を面白くしている人たちだ。 スクラップ・アンド・ビルドの街、東京で居場所を確立しようと思う者の目...
2018.09.20 11:01七面×sakeria 酒坊主 メトロミニッツ 2008.9.20奇しくも本日発売の『変わらない店 僕らが尊敬する昭和』(河出書房新社)は、この連載を28回までまとめたものです。メトロミニッツ「僕らが尊敬する 昭和のこころ」、まだまだ連載も続いています。今回は、町田っ子だった「sakeria 酒坊主」店主、前田朋さんが、子どもの頃から通い続ける地元のラーメン店。大人の仕事を子どもはちゃんと見ているし、「好き」の正体が何なのか、わからなくても感じているんですね。前田さんは、いい大人を見て育ったんだなぁ。
2018.09.19 03:00vol.38 お礼状。書き損じがせつない。佐藤さんの「藤」を葉書の「葉」と書こうとしている……のは百歩譲ってわかるとしても、「ホ」って誰?(涙) 何を書こうとしたの? 私。お礼状というには申し訳ないくらいのわずか数行ですが、56軒、1日がかり。
2018.09.18 00:22vol.37 刷り上がりました。雨の朝、刷り上がった『変わらない店 僕らが尊敬する昭和 東京編』が河出書房新社から届きました。デザイナー菅渉宇さんの宇宙!ですね。茶人でもある彼らしい、一歩引いた品、しかし強い品格を感じる美しい本をつくってくれました。落ち着いているけど、どこかふわっと新しい、気持ちいい風が吹く感じ。(枯れてるのに実は若い菅さんとダブります)表紙の帯は赤坂「天茂」のカウンター。天ぷら職人になった娘と母を、亡き父が店そのものとなって見守っている、そんな昭和の店です。撮影は写真家・キッチンミノルくん。本書では最も多く撮影してくれました。ページをめくると原宿「重よし」のきりっとした利休箸から始まります。こちらの写真は松園多聞さん。ほかに高橋宗正さん、たださん、全部で4名の写真...
2018.09.12 00:02「BAR HIGH FIVE」dancyu 2018.9.6連載「東京で十年。」です。銀座「BAR HIGH FIVE」店主・上野秀嗣さんは、かつて「スタア バー ギンサ」でずっと岸久さんの相棒だった方です。「自分がこうしたい、というのがない」という感覚、実感できました。じつは私もそうだったから。大きくて、はっきりした「やりたいこと」がない。若い頃からずっと焦っていたけど、そういうの別に無くても人生は送れるんだなと今は思います。望まれて、うれしくて、応えたいと思った。その繰り返しで今がある。小さな望みなら毎日ある。上野さんの望みは、本誌でどうぞ。
2018.09.11 05:11「サンプリシテ」料理通信2018.9.6連載・新米オーナーズストーリーは、代官山のフランス料理店「サンプリシテ」です。「支配され過ぎない」というシェフの言葉に、はっとしました。たしかに、自分で決めたコンセプトに「支配されてしまっている」ことってあります。大事なのは、決めたことを守ることよりむしろ、それを決めたのは何のためだったのか?を見失わないことなんだなと、私自身のためにメモ。ちなみに、「サンプリシテ」は魚中心の軽やかで楽しいお料理。けっこうたくさん食べたのに、帰り道の胃が楽ちんでびっくりしました。