2025.04.23 11:56アンティカ・ピッツェリア・ラジネッロ/あまから手帖あまから手帖5月号の特集、「京都の、わざわざ。」。京都の郊外は、また別の地方みたいでおもしろいですね。私の担当は宇治市。「アンティカ・ピッツェリア・ラジネッロ」の物語です。オーナー・ピッツァイオーロの大削恭介さんは、自身がすでにピッツァ職人世界選手権日本大会優勝者(2023年クラシカ部門)なんだけれども、彼が東京で9年働いた「ピッツェリア G G」の河野智之さん、中村拓巳さんを好きすぎる。お店の顔というべき入口に飾ってあるポスター(©️長野陽一さん)は、自分のでなく「G G」中村さんのピッツァだし、厨房には彼らの写真。「二人にいつも見られているぞ、と思うと、身が引き締まるから」ナポリでつながる彼ら。まったく、ナポリってなんなんだろう?って、ちょっと羨...
2025.04.22 11:07チャリティー蒸留酒 by BEAU PAYSAGE×新政酒造×エシカル・スピリッツ3月22日は、国連が定めた「世界水の日」。今、安全な水を手に入れられる人は地球上のごく一部。でも水は、地球の全員にとって命をつなぐものです。この日に、ワイナリー「BEAU PAYSAGE」のオー・ド・ヴィー(命の水) と、日本酒蔵「新政酒造」のスピリッツによるセットが発売開始。売上(経費と原料費を除く)のすべてが、国際NGOのウォーターエイドに寄付されます。僭越ながら、私はこの発表会で司会を務めさせてもらいました。なぜワインと日本酒で蒸留酒?それは、「未活用素材」を活用しているからです。お酒を仕込んでも、市場に出すことを見送ったり、タイミングを見計らうなどさまざまな理由で蔵に眠っているお酒がある。ナチュラルな造りを目指せばなおさら、リスクは高まりますよ...
2025.04.16 11:51「蕎堂 壮」中村ゆかりさん/女将のいる場所取材時の東京はまだ桜も咲いていなくて、それどころか寒波もきちゃってぶるぶるしてましたが、編集の中川さんから「春をお届け」ってタイトルとともに届いたのが、大森さんの写真でございます(誌面でぜひ)。もう、わおー❣️って気持ちのまま書いた、今月の「女将のいる場所」@おとなの週末。経堂の蕎麦店「蕎堂 壮」の女将、中村ゆかりさん。女将ハンター・イカワ、我ながらいい仕事したと思います。あれは引っ越し途中。Googleマップでお蕎麦屋を探して入った、馴染みのない街の初めての店でした。だけど入った途端、気持ちがいい。お昼からちょっとビール飲んで、蕎麦前からお蕎麦へ。気づけばご近所の高齢夫婦も、教授っぽいおじさまも、家族連れも、女性ひとり客(私)も、みんな和やかな空気の...
2025.04.14 11:36RED-U35 応援メッセージ寄稿35歳以下の料理人によるコンペティション、「RED U-35 2025」開幕に向けて、参加者への応援メッセージを寄稿しています。※4月28日に受付終了
2025.04.13 11:41リアンファーム/僕らの新しいローカリズム4月のDEAN&DELUCA「僕らの新しいローカリズム」は、美瑛・東川編「リアンファーム」。フランスでハーブの有機農業と、その伝統的な蒸留を学んだ石田佳奈子さん、カッコよかったなぁ。子どもの頃から正義感が強くて、大人になった今も、最終目標は地球の永続。文字にするとウルトラマンっぽいかもしれないけど、ご本人はおおらかでナチュラルな女性です。
2025.04.12 12:06ひとり暮らし/秋田魁新報故郷、秋田の新聞でリレー連載しているエッセイ「遠い風 近い風」。4月なので、新生活を始める人達に向けて書きました。懐かしいなぁ。エッセイには書けなかったけど、「自分を守るのは自分」と気づいてから、嫌いだった牛乳もがんばって飲んだなぁ。生き延びなくちゃ、と思って。
2025.03.14 11:24東カワウソ/僕らの新しいローカリズムDEAN & DELUCA WEB「僕らの新しいローカリズム」3月の回がアップされました。東京で写真を撮る萬田康文さんの、もう一つの仕事場は北海道・東川。パスタ食堂「東カワウソ」の店主です。圧倒的に空の色が違う、それぞれの土地でそれぞれの仕事をする萬田さん。だけど東川に暮らし始めた理由は、リバーランズスルーイットなフライフィッシングです。さらに真の理由を言えば、年150日釣りをしていた「あの人生最高に、アホみたいな楽しかった12歳を超えるために」。49歳と12歳の対峙ですね。私の人生でアホみたいに楽しかった時間って、いつ、何をしていた時だっけ?自分の暮らし方も、振り返らずにいられない取材になりました。
2025.03.07 02:20うちの味/松浦弥太郎さん「12月号」から「春号」という号名になった、生まれ変わり後の初dancyu。「男子厨房に入る」という原点に立ち返りつつ、男子も女子も自宅で楽しめるレシピが満載。判型も大きくなって、お肉の迫力がすごいことになってます。私もこの新しい住所で、新しい連載を始めました。「うちの味」という連載タイトルです。自分が育った、うちだけかもしれない、「うちの味」を憶えていますか?家族のごはん担当者が、今日あるもので適当に作っていた十八番のおかずは、「いつもこれー」なんてブーブー言いながらも大好きだったりする、その人をつくる基本の味。だけど名もなきおかずは、食べた人の記憶がなくなれば消えてしまうものです。そういった極個人的な味の記憶と風景を、さまざまな人に思い出してもらう...
2025.03.01 10:46金沢のエビ文化、ガスエビ/月刊日本橋冬から春先の金沢は、エビ。白エビ、甘エビ、ガスエビ。なかでも「ガスエビ」の文字を品書きに見つけたら、食べることに決めている。「漁獲量が少なく、鮮度落ちも早いためよその土地には流れないが、じつは甘エビよりも甘味が強く、身質もなめらか。そのリミテッドなおいしさは、長く地元だけにもたらされる特権だった。」(本文より)揚げたのが最高。ちなみに秋田では「ガサエビ」といいます。
2025.02.28 02:26愛とは何か/秋田魁新報すっかりご報告を忘れていましたが、秋田魁新報のエッセイ「遠い風近い風」も継続中です。リレー連載なので、2ヶ月に1回くらいのペースで不定期に順番が回ってきます。私のエッセイは、新聞社に許可を得て、少し後にnoteで全文を掲載しています。古すぎる記事や、忘れてしまった記事はごめんなさい、なのですが。
2025.02.20 03:01「パ・ロワン」高山南美さん/女将のいる場所バレンタインデーに発売された『おとなの週末』。「女将のいる場所」連載史上初めて、1990年代生まれの女将が登場してくれました。高山南美さん。若いけれど頼もしく、頼もしいけど繊細な感性をもって、「パ・ロワン」の灯りになっています。この小さなスタンディング・ワインバーには、だから夜光虫のように大人たちが集まってくる。私もまた、彼女に救われているひとりです。取材の最中も、大事な言葉を普通の呼吸で語る南美さん。「女将のいる場所」は短歌のようにソリッドな世界を目指しているので、書けなかった言葉もあるのですが、ここで一つ私のお気に入りを。「絶対、解決できるはず!」本誌に書いた「どうしたらもっとよくなる? 自分には何ができる?」の直前に語られていたひと言です。私はけ...